先月のこの欄で「掲示板」をとりあげましたが、インターネットは双方向のメディア。掲示板以外にもいくつかのお客様に参加していただけるコンテンツや企画が考えられます。さらに、ショッピングセンターはネット上で完結しているわけではありませんから、ネットでの出会いをお店に反映させてできる企画もたくさんありますね。前者はネット上で投稿や投票をしてもらうようなもの。後者は店舗を利用した企画をネット上で発表するようなものということになります。
投票・投稿系のコンテンツの代表格は、定期的に「お題」を決め、いくつかの選択肢の中からお客様に投票していただくアンケートのようなもの、あるいは2択でそれを選んだ理由等ご意見を投稿していただくようなものがあります。また、実店舗との合同企画としては、お客様に館内でのお買い物を楽しんでいただき、その様子をネット上でレポートするというようなものがあります。(今月の「ホームページ紹介」でピックアップした柏高島屋ステーションモールさんにも同様のコンテンツがあります。)こうした企画を紙の媒体でやろうとすると、お客様に応募いただいてから実際にお買い物をしていただくまでのやりとりなどが非常に煩雑だったり、そもそもお客様自身が応募すること自体がめんどうで参加者が集まらなかったりと、運営面で難しいものがあるですが、ネットの場合は気楽に申し込めたり、そのコンテンツをもとにさらなるコミュニティへと展開させることができたりします。
こうした参加型企画の優れたところは、1. お客様の参加自体が「コンテンツ」になってくれること。 2. 広報に利用できること。 3. マーケティングに利用できること。 だと考えます。通常SCのサイトで多く見かけるコンテンツは商品やイベントの情報で、それらは撮影をするなり、コピーを考えるなりの「制作」が必須ですが、参加型のもの(特に投票系のそれ)は、お客様がコンテンツを制作してくださるようなもので、投票の過程から楽しむことができます。また、その投票結果を「SCがサイト上でお客様にとったアンケート結果」として定期的にリリースをすれば、相乗効果は高まりますね。このように、一粒で二度~三度オイシイ企画はネットならではのもの。最後の「マーケティング」に利用するということについては次号のテーマとします。