2002年12月10日火曜日

Vol.6 マーケティング

前月のこの欄で「お客様参加企画」についてとり上げましたが、「参加」をしていただくことが、そのままマーケティングに直結する場合が少なくありません。Webサイトが広告ツールではなくマーケティングツールだと言われる所以です。一番わかりやすいのは「お客様に直接うかがってみる」ということですね。サイト上にアンケートを設け、メールマガジンでお知らせしながら回答を求めるというだけでも相応の反応は得られるはず。それをもとに何かを企画したり、サービスに反映させることができれば、サイトの利用価値はずっと高まります。

最近筆者が携わったネット利用のアンケート調査では、回答率が80%と驚異的なものがありました。これは、1.携帯電話のコンテンツを利用した携帯ユーザーへのアンケート 2.簡単で答えやすい質問 3.ゲーム性を持たせ最後にプレゼントが当る仕組み で行ったものですが、実施側もこれほどまで回答率が高いとは思っていなかったようで驚いていました。来館者調査を定期的に実施しているSCはたくさんあると思いますが、コスト的に負担が大きく、頻繁に実施するのは難しいはずです。リアルの調査に比較すると、網羅的に詳しいデータを集めにくいと思われているネット利用の調査ですが、最近ではネットの浸透率も高く、リサーチの専門業者もこの分野に進出しています。本格的な調査は業者に譲るとしても、その前に自社のサイトでできることを見つけてはいかがでしょうか?

この場合留意点があるとすれば、思いつきではじめるのではなく、じっくり考えてから実施した方がより効果的だということ。単なる調査ではなく、その結果をコンテンツとしても楽しめるようなものに二次利用できるのか?継続はできるのか?できるとしたらどのくらいの期間、どんな内容で実施していくのか?先に考えておかなければならないことはたくさんあります。また、自社やサービスに関することで意見を求めた場合のフィードバックの方法について等も検討しなければなりません。「なんとなくアンケートフォームを置いているだけ。」というサイトを時々見かけますが、とてももったいないと思います。手軽にはじめられることの裏側で、しっかりとしたコンセプトが求められます。